残業単価の求め方
法定外労働時間の割増賃金、休日労働の割増賃金を計算する時の単価を計算するにはどのようにすればよいのでしょうか?
先ずは割増賃金を計算する前に1時間当たりの賃金額を求めます。
月給の場合
1時間当たりの賃金額 = 月所定賃金額 ÷ 1か月の平均月所定労働時間
となります。
1か月の平均月所定労働時間
1か月の平均月所定労働時間 = 1日所定労働時間 × 年間所定労働日数 ÷ 12
で計算します。労働基準法上は、1日8時間、週40時間が一般の企業の上限労働時間になるので、1日8時間だと、週休2日が必要となり、年間所定労働日数は260日となります。
8時間 × 260日 ÷ 12 = 173.33 時間
となります。
但し、祝日、年末年始などを休日に定めている企業が多いので、実際にはこれより少なくなります。就業規則や年間カレンダーなどで確認する必要があります。変形労働時間制を採用しているともう少し計算方法は複雑になるでしょう。
月所定賃金額
次に月所定賃金額ですが、基本的には月に決まって支払う手当も加算します。基本給だけで計算すると間違いになります。
但し、次のような手当は加算せず除外できます。
- 家族手当
- 通勤手当
- 別居手当
- 子女教育手当
- 住宅手当
- 臨時に支払われた賃金
- 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金
これは、例示ではなく限定列挙とされています。該当しない手当は全て加算する必要があります。
但し、注意があります。例えば家族手当、通勤手当、住宅手当として支給しても次のような場合は除外に該当せず、加算する必要があります。
家族手当
扶養家族の有無、人数に関係なく一律に支給する場合
通勤手当
通勤に要した費用、距離に関係なく支給する場合
住宅手当
家賃、住宅ローン等に比例せずに一律に支給する場合
独身者は5,000円とか、持家の人は10,000円とかは除外されず加算対象になります。
除外に該当する手当は、意外に少ないことに注意してください。役職手当や皆勤手当も除外されません。
基本給だけで残業手当等を計算すると思い込み、本来基本給に該当する額を、適当に家族手当、住宅手当と振り分けて計算している企業が見受けられます(比較的小さな会社が多いですが…)。注意してください。
皆勤手当は皆勤で支給がある場合と支給がない場合では、単価が月によって変わることあり得ます。正しく電卓で計算するのは難しいでしょう。少なくともExcelで式を組んで計算するか、可能であれば専用の給与計算ソフトを使うべきでしょう。
割増賃金率
| 時間外労働 | 2割5分以上 (1か月60時間を超える場合)5割以上 |
| 法定休日労働 | 3割5分以上 |
| 深夜労働 | 2割5分以上 |
1時間当たりの賃金額 × 割増率 × 対象時間
で割増手当をそれぞれ求めることになります。
時間外労働が深夜に及んだ場合は時間外労働の割増率と深夜労働の割増率を加算するので
2割5分(時間外) + 2割5分(深夜) = 5割
となります。
そもそもの所定労働時間が深夜労働となる場合は、深夜労働の2割5分の割増をつけないといけません。
例えばコンビニなどで22時から5時までのシフトで労働する人には、深夜以外の時給が1,000円の場合、1,250円となります。
